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No.86
山岸凉子 やまぎしりょうこ
*オン・ザ・ウェブこれはすごい!未収録含む全作品リスト> ← 2011.12 リンク切れ(なんともったいない........)
欲しくなったので買いに行く ・・・>Amazon.co.jpアソシエイト
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日出処の天子 全巻 (0203up)情報・感想お寄せください
【出版社】白泉社 【発表年】 【サイズ】新書版【その他】花とゆめコミックス
【感想】
(2004/8up)
 容的には普通のラブストーリーだと思います。ですが、厩戸王子の「嫉妬の鬼」ぶりがすごいです。私も嫉妬で苦しい思いをするタイプなので、王子の死ぬほどの嫉妬の苦しみぶりを、まるで自分のことのように共感!!しました。嫉妬深い方には特にお勧めです。あと、とにかく絵が魅力です。服装、人物の立居振舞い・・・王子、本当に美しくて艶かしいんです。(shikika)
 後は、王子と毛人の決定的な別れ泣いちゃったよ。だから馬屋古女王見たときはせつなかった。(2003/10/1 バンビ)
 初、自分の中に同性愛的な物語への偏見があった頃は読む気にもなれず「聖徳太子への冒涜だ!」などと不届きな事をのたまっていたものです。しかしそんな偏見がきれいさっぱり無くなって、読んでみたらこれがこの上なく面白かった。歴史はもともと好きでしたが、上代の日本に興味を持ち出したのはこの作品がきっかけだった気がします。何よりこの物語が「よく考えてあるなあ」と感心するのは、決して歴史を無理に曲げてみせたりなどしていない、ちゃんとしたひとつの「流れ」に沿って描いているのに、オリジナリティに溢れ、全体では不可思議で神秘的な物語になっているということ。個々のエピソードはほとんど史実で、それに山岸流のアレンジを加えているわけです。 かしこの作品が何より多くの人々を魅了するのは、魔性の厩戸王子という非日常的な主人公が、毛人への思いに苦しみ悶える切なさという、今日の我々の姿に共通する断面を持ち合わせていることです。だからこそ空を翔け魔界を旅する彼の姿も、より現実味を帯びて魅力的なのでしょう。 人的には外伝「馬屋古女王」も好きです。この作品は、「日出処の天子」よりも更にきつい。上宮王家と蘇我一族のそれぞれの滅亡を史実として知っているだけに、「日出処の天子」ですっかり親しみを感じていた彼らの逃れられぬ運命があまりに悲しいのです。ラストの「なんと鮮らかな日没」には寒気を覚えました。(2002/10 緋桐)
 これは本当に不朽の名作だと思います。馬やど皇子の入鹿への愛情がせつなくて・・・。そして、あの仏教観がとても好きでしたね。かなり古いですけど・・・。(2002/8 じんこ)
 山岸先生の作品はすべて読んでます。私の一番のお気に入りは,「日出処の天子」です。愛されたいという主人公の切ない想い、共感された方も多いのでは?私個人としてはこの作品はマンガと呼びたくない貴重な作品です。これからも、先生の作品を楽しみにしています。(0203 さくらっち)

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アラベスク 全8巻 (0202up)情報・感想お寄せください
【出版社】集英社 ,白泉社(第一部をりぼんで描いていて第二部は花とゆめに描いていました)【発表年】1975/6/20(花とゆめコミックス版) 【サイズ】【その他】
【感想】
(2011.12up)
 少女マンガ度で言えば『テレプシコーラ』よりも『アラベスク』。ミロノフ先生とノンナが厳しい師弟の関係から最後は相思相愛へ。このあたりが少女漫画たるゆえんですが、バレエ漫画としてもかなり面白い。(サツキ)
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 第一部は、優等生の姉の影に隠れて、バレエの才能がないと見なされていたノンナの才能が見出され、とんとん拍子に成功していくサクセス・ストーリー。ストレスなく安心して読めます。第二部は、若く成功してしまったバレリーナ?ゆえの、焦燥感などが書かれた、一部より深く大人っぽい話になってます。先生との恋の行方も、見所です。絵がすごく個性的でインパクトがあります。(2002/8 MIE)
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舞姫(テレプシコーラ) 情報・感想お寄せください
【出版社】メディアファクトリー 【発表年】 【サイズ】【その他】
【感想】小学生の篠原六花(ゆき)は母がバレエ教師を、姉・千花(ちか)がバレエにおいても私生活においても優等生という環境に育ち、のんびりとバレエをやっていた。転校生・須藤空美(くみ)のバレエのたぐいまれな才能に驚き、感化される六花。しかし空美の家庭環境は複雑で、バレエをやるためにどんな事でもしなくてはならなかった…六花、千花、空美、3人の若い舞姫達の三者三様の生き様が克明に描かれる。2巻になって、「踊る」事を「嬉しい」と思う六花、高みへ登ろうと努力する模範生の千花、そして家族の為に「バレエ」に涙し、堕ちてゆく空美。掲載誌「ダ・ヴィンチ」の発売が待ちきれない!(0201 ゆびゆび)
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押し入れ全1巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】講談社 【発表年】1998年4月 【サイズ】B6版【その他】Amieコミックス/表題作(Amie1997年12月号)ほか「夜の馬」(Amie1998年3月号)「メディア」(Amie1997年3月号)「雨女」(眠れぬ夜の奇妙な話1994年新春の巻)「マイ ブーム」(Amie1997年9月号)収録【感想】
■□■ある日の掲示板■□■
「押し入れ」:この人の絵、苦手なので、短編しか読んだことがない(汗)。でも、闇を引きずったような描線なので、怖い話を描かせると絶 品。臨死体験物あり、サイコホラー物あり、地縛霊物あり、怨霊物ありと、バラエティーに富んでいて、おもしろかったです。(ジンジム 99/4/18)
山岸さん好きです。あの妖しい雰囲気を帯びた眼がいいんですよね。ギャグタッチの絵も好きですけど。話としては特にサイコ物を扱かった ものは昔は恐いって言うよりも理解しにくい面もあったんですが今改めて読むと日常的狂気はこんなにありふれた物なんだと思い知らされ恐 くなってしまいます。(やの99/4/19)
*やのさん>
全く同感です。といっても私の場合は昔から読んでいたのではないので「コワイ」と思ったことはあまりないのですが。山岸先生の作品はコワイの前に考えさせられることのほうが先にたってしまうので、私は「コワイ」と思ったことがないんですよ。ある時、枕元にずっと短編集おいて寝る前に読んでたんですが、妹に「そんなコワイ真似がよくできるわね」と言われました。だーかーらー、怖くないんだってば!!本質は全く別の所にあるんだよ。(0110 kuruma)
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妖精王全4巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】角川書店 【発表年】1巻1973/9 【サイズ】B6版【その他】あすかコミックス・スペシャル山岸子全集18~21
【感想】
 美しい絵柄。北海道出身の山岸先生らしさが、キャラにも設定にも生かされてるとこが面白いなと思った(レタルセタとか、蝦夷鹿のプックとか)。作品より、先行してオリジナルサウンドトラックのほうの音楽から聴いちゃったんです(中村由利子プロデュース)こちらも綺麗なサウンドでした!また、角川から80年代にOAV化されたされたと聞きます。オークション辺りならまだ手に入りますかね?(0203 モトミ)
* 妖精王ーまんが専門誌「だっくす」、78年9・10月号山岸凉子特集で「・・アイヌの話をもっと入れたかった・・・・キャストでアイヌの少年を入れるはずだったけど・・」と、本人が言ってました、もし実現していたら、もっとしまりがある作品だったと思います。黒髪のアイヌ少年・・うふふふ・・。壮大なお話なのに、なんだか少年まんがぽいか?・いまいちゾクゾクしませんでした。私的には、ファンだけど・・のりが薄かったです。また読んでミヨー!(0112-2 mama)
~ある日の掲示板:「おすすめ短編」編~(99/3/7)
○『夜叉御前』『鬼来迎』『天人唐草』『パイド・パイパー』…全て怖すぎです。山岸涼子、人が周囲の環境など様々な要因で、静かに狂っていく過程を描くのが本当にうまい作家です。読んだ後に、一瞬の恐怖ではなく、何とも言えない重く、厭な感じが残ります。
●山岸さんの描く狂気ってすごいですよね。静かながら段々侵食され壊れていく様が読後にお腹に石でも積み込まれたような重~い気持ちになります。「天人唐草」も最初から異色で、過程でその様が描かれラストで最初の叫びの意味が分かるんですがひたすら重いですよね。
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落窪物語ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】サンリオ 【発表年】リリカにて1976年11月創刊号~12月号掲載 【サイズ】【その他】オールカラー
【感想】
美しく彩られ、ていねいに描き込まれた贅沢な平安絵巻。必見!(雁99/10/10)
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青青の時代ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】 【発表年】 【サイズ】【その他】
【感想】
(2006/2up;投稿は2005年6月)
 青青の時代は確かに終わりが少し物足りなかったなあ。でも、山岸涼子ならではの独特の想像力や研究しきった内容にはやっぱり感心しなあ。私自身邪馬台国の謎にはとても興味があって以前からその手の本ばかり読んでいたけど、ここまで意外性のとんだのは珍しいかも。しかも、細かい部分までよく調べいて読んでいて学ぶこともいっぱいあったし。それにこの話のような、生活も政治ほとんど謎だらけの時代を漫画で表現するのってとっても大変だっただろうって思う。しかし、まあヒミコがとにかくすごかった・・・・。ところでこの話の邪馬台国の舞台は沖縄なのかな・・(らんら)
(2004/5掲載)
 私が30を超えてから読みたいと思えている数少ない作家です。「青青の時代」も1巻が出てから楽しみで最後までわくわくして読み干しました。各巻の表紙もアイヌやアメリカの先住民の魔術師を彷彿とさせる女性の姿で見るたびにドキッとします。2?3000年前の日本の風土、政治情勢が丹念な筆で描かれていると思います。登場人物の風貌も現に暮らしている私たちの世界を投影していて、すごくおもしろかったのですが。現実の世の中もイライラした人はイライラした顔、野心満々の人はそういう顔をしているでしょ?「テレプシコーラ」も毎巻楽しみにしていますよ。(はむたろう)
 「青」は眼のつけどころはよかったんですが。ヒミコの描き方にもある種ショックを受けたし。でも終わり方がね~。物足りない。しかしイヨにしろ舞姫の六花にしろあまりにもカマトト過ぎてリアリティーがないなぁ。年齢のせいもあるかもしれないけどあまりに純粋培養で。いくら10代前半でも醜い感情はあるしそれに対しての認識ももっとあると思うんですが。。いかがでしょう?でも山岸さんが好きな漫画家であることには変わりないです!!(0203 みゆ吉)
 お凉様ファンです。やっぱり、絵の変化が、やたら顕著に現れる作品だと。「わたしの人形は・・」頃からかな・・絵の変化・・これから、きちんと調べてみようと<笑い>でも、手抜きに見えるのも、青々からなのです・・・。シンプルいずビューチフルがもう限界。面白い漫画なのに・・ツタンカーメンより、いい。でも絵が・・・。もちろん古いファンはどちらも、・・・・・・。いいたかないよ、好きだもん。でも・・・・。(0112-2 mama)
  「青」よりも消化不良だったのはむしろ私の場合は「ツタンカーメン」の方でしたね。それでも「封印」が名前をかえて再開されたときはすごくうれしかったんですが・・・。「青」は消化不良まではいかないものの確かに「物足りない」とは感じました。(0110 kuruma)
 私にとって「青青の時代」は「消化不良」な作品でした。もっと深くとこまで読みたかったし、言いたくないけど最近、絵のタッチが雑というか、なんというか、、、。性格の出過ぎているキャラの顔のデザインもいささかひけてしまったのも事実。一番、好きな作家さんなので、こういう事を書くのもほんとはつらいとこなのですが、、、、。(00/10きゅるきゅる)
  青青の時代、4巻読みました。なんだかハッピーエンドで、良かったです。ひみこサマには、ハマリましたわよーーー。コワイおかたでしたです。ツタンカーメンにもハマリましたしね。次回作もたのしみにしております。(00/10/1吉田文子)
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天人唐草
【出版社】朝日ソノラマ 【発表年】1980年初版発行 【サイズ】新書版【その他】サンコミックス/表題作ほか「キルケー」「夏の寓話」「悪夢」収録
【感想】
  あまりに響子が可愛そう・あんなになる前にカウンセリングえを受けるとか<笑い  父親がらみの、抑圧された「性」がうまく書けてる。この「性」を取り扱ってる作品は、みんなお気にいりてす。これは代表だと思います。現実にごろごろありそうな話で、それも面白い。「ぎゃー」の始まりも、強烈!!そういえば。むかしサスペンス劇場で「瑠璃の爪」を長島英子がやってました、良かった・・。シリーズでいろんな作品テレビ化してほしいなーなんて。まだまだお気にいりはたくさんあります。。うふふ。「天人唐草」は中でも大好きでーす。(0112-2 mama)
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〓 山岸凉子作品を語る 〓
山岸涼子の「私の人形は良い人形」の単行本の中に、タイトルは忘れたけど、インチキ霊媒死の女の子とマネージャーみたいなお母さんが出てくる話しがあって、私はこれを読んで、おったまげるほど恐かったんです。その本にもう手を触れられないくらい。でも、人に話し手も、「そんなに恐いかなあ」とかいう鈍い反応しか返ってきません。誰か、いないかなあ。あれ読んで、私と同じにひっくり返るほど恐かった人、、、、。(あっちゃ00/5/7)
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>>>いんちき少女霊媒師のはなし、「汐の声」ですね!私もあれが山岸ホラーの中でいちばん怖いと思う。実話の「ゆうれい談」より怖い!それにしても90年代に入ってさしもの山岸先生もパワーダウンしてしまわれたようで残念です。最近新作はかかれてるんですか?(すりすり00/5/28)
 「汐の声」!!!あれは小学校のころ読みました。ホントに今でも、恐いです!!「お前は」「私だ」あのセリフが忘れられん…。まさにひっくり返るほど恐かったです。私も何人かの友達を巻き込んで読ませましたが、20年くらいたった今でも「あれは恐かった…」といわしめています。(0111 つう)
 最近の絵は確かに前とは違います。私も「日出処の天子」の頃の絵が一番好きだった。でも、いま、あの時代の漫画家さんって絵柄が濃くって誌面で浮いてるじゃないですか。山岸涼子さんはああやって絵を軽くすることによって、時代にあわせてるって言うか、さすがセンスいいなって思います。(0111 つう)