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>>八雲立つの世界<<
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 よく解る(保証はない)「八雲立つ」用語の基礎知識NEW!!あり(00/10)
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 主要脇役人物事典/2000/5/28  1〜 6巻
【相原莉茶】あいはらりさ
「七人御先」に登場。闇己のクラスメイトで闇己に憧れている。同じくクラスメイトの滝ちゃん、晴実の3人組で行動することが多い。大人しそうに見えて結構行動派。どさくさに紛れて闇己に近付くチャンスを狙うが、夕香の妨害にあっている。

【荒吐加神社の巫女】あらはかじんじゃのみこ
「隻眼稲荷」に登場。同じくこの話に登場した富岡聖子の伯母。名は多恵、姓は不明。
戦後父の形見として神剣「建御雷」を所有していたが、不当に扱った為神剣の怒りを買い風返しに遇い、恐怖のあまり2年程で手放した。闇己は下級巫女と小馬鹿にしていたが、闇己と七地に神剣の波動を見る当たり、しかも七地の波動は今まで誰も気付いてないものを感じているのだから、なかなか鋭い巫女と言えるのではなかろうか。

【アルトゥーロ・楠】あるとぅーろ・くす
「黒不浄の郷」から登場。眞前と行動を共にする謎のブラジル日系3世人。よく日本に入国できましたね、と思う程素晴らしい経歴の持ち主と推察されます。一方で親切にも七地に忠告するなど、極悪人に成りきれない優しい一面もある。弟・カルロスの死にトラウマ有り。

NEW!!【出雲振根】いずものふるね
「古代編・綺羅火(第6巻)」〜。真名志の父親とされる先の西出雲王。既に亡くなっており名前のみ。
出雲神宮に納めてある神宝を出雲振根の弟・飯入根(いいいりね)が無断で朝廷に献上してしまった。それを怒った振根は弟を誘いだし、川で水浴してる間に自分の木刀と弟の真刀をすり替えてだまし討ちしまう。と言う説話があります。これとよく似た話が倭建の出雲建討伐のお話。

NEW!!【市麻呂】いちまろ
「古代編・神問い(第8巻)」?「古代編・月読(第14巻)」。スサノオ(加茂呂)の古参の従者。新参でスサノオのお気に入りだったスクナを快くは思っていなかったが、スクナが責め苦を負わされたときには楽にしてやろうと言う優しさを見せた。スクナとは違う形でスサノオに心から仕えていた。加茂呂と月読の出生の秘密を知っていたために殺害される。

NEW!!【忌部センジ】いんべせんじ
「二岐大蛇(第8巻)」?。忌部怜司の一つ違いの弟。念が「全く見えない」体質を持つ。強そうな奴と戦うのが好きなバトルマニア。一見乱暴でガサツだが、蒿と意気投合相通ずるものがあるらしく、蒿たちと行動を共にすることで少しずつ変わりつつある。現在は正式に神道夢想流に入門している。未紅とは相思相愛中。巫覡の素質がないことにコンプレックスがあり、また兄の怜司には逆らえないでいる。
作中では、センは「炎にりっとう」、ジは「弐」です。センが出ないのでカタカナで済みませんです。

NEW!!【忌部怜司】いんべりょうじ
「二岐大蛇(第8巻)」?。和歌山県熊野紀斐神社の宮司の息子。高校3年生。七地曰く「うさんくさいやつ」。笑顔の裏で何を企んでいるのやら。闇己の巫覡としての力を見て固執するが、闇己には徹底的に嫌われてる始末。たとえ前歯を折られても執拗に狙うのはまさに「大蛇」か!?
忌部氏はその昔、宮廷祭儀において祝詞を受け持つ中臣氏に対して、太御幣(ふとみてぐら=神に献上する供え物、剣や鏡)を奉る役を受け持っていた。また忌部氏の祖神は、天の岩戸の祭儀で天宇受売命と共に活躍した布刀玉命(ふとだまのみこと)でもある。

【江馬先輩】えませんぱい
北海道出身の七地の大学の先輩。6年生。留年しているため七地と同じ講議を受けていることが多いらしい。引越屋のラビット便が本業のようで七地のノートが無くては卒業も危ないと思われる。女性のタイプには節操が無く軽い性格だが、何かと七地を気に掛けている。たとえノートの為だとしても。

【邑見眞前】おうみ まさき
「黒不浄の郷」から登場。本名は布椎眞前。37歳。闇己の実の父親であり布椎海潮の末の弟。兄に対する嫌がらせで兄嫁の世裡を寝盗ったうえ、子供ができたと知るや逃亡。身も心も軽く素早い行動力は賞賛に値する。巫覡としての実力は一族随一とも言われるが、その性格の捩じれも他者の追随を許さないと思われる。闇己と同じく神剣を集めているが、その目的および過去に不明な点多し。彼は本当に悪なのか!?

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【葛岐安柘】かつらぎあつみ
「海神を抱く女(第8巻)」〜。瀬戸内海は斎島に住む18歳。島の巫女を務める葛岐家の次女。神事に対して過敏な葛岐家において一歩引いた姿勢をとる。その為、葛岐家では異端、やっかい者的な存在となっている。
巫覡としての実力も可なり期待出来そうなものの、未だ発揮される機会がないのが残念である。闇己に好意を持っているが、寧子の気持ちにも気付いている。闇己をめぐる対立は避けられない!?
また、あれだけ酷い目にあわされながらも、結局は相当な姉妹思い。この心の広さと人の気持ちに聡い辺りはさながら女版七地と言えよう。

【葛岐佐那女】かつらぎさなめ
「海神を抱く女(第8巻)」〜。葛岐家の長女。推定20〜21歳。現当主トミの神事第一主義を忠実に受け継ぎ、斎女になる事だけを夢に見、またそうなると自らも疑っていなかった。それ故、神事に賭ける情熱は凄まじく、斎女の座を得る為に妹をも手に掛けると言う徹底振りだから恐れ入る。過程はともかく、斎女の夢を叶えた後は島を出て眞前と行動を共にしている。

【葛岐トミ】かつらぎとみ
「海神を抱く女(第8巻)」に登場。葛岐家第84代目の当主。斎島にとって重要な意味を持つ神事を取り行う葛岐家の当主として、かなりの発言力を持つ達者なばあさま。お家大事思想が強く、神事を行う為にはどんな手も使おうと言う勢いである。過去において眞前と面識があるようだが?

【葛岐澪胡】かつらぎみおこ
「海神を抱く女(第8巻)」に登場した葛岐家の三女。17歳。ミツグくん(死語)が有りながら斎女に決まるや闇己に乗り換える辺り、非常にはっきりとした利己主義の持ち主のようである。よく言えば、己の気持ちに正直とも言えますが…。結果的には、その正直な、人の気持ちを弄んだ行動の酬いとして殺されかけ、そのショックに因り入院。今後の活躍はあるのか?

NEW!!【加茂呂】かもろ
「古代編・神問い」〜。西出雲・神門郷の首長。南方海人族を討伐した武人。英雄「素盞嗚」を名乗る。ここで言う「南方海人族」は神話の「八岐大蛇」に合わせたものでしょう。続きは「素盞嗚」で。

【北野】きたの
第一話に登場。七地の大学の演劇サークルの元部長。卒業後は劇団を主催し、自身も脚本家として参加。闇己と七地の出会いからすべてはこの人の出雲取材旅行から始まったため貴重な人と言えるだろう。脚本家だけ遇って古事記にも詳しく博識であり、序盤はこの人のお陰でかなり勉強になったものです。その後は維鉄谷の念に転生。 

【邦生】くにお
「鬼哭の辻」で回想にて登場。七地の叔父。京都の料亭に婿入りしたが、妻の小夜子に殺される。容姿・性格とも七地に似ていたようだ。

【小岩井しをり】こいわいしをり
「黒不浄の郷」から登場。15歳。健生が一目惚れした野井辺村の少女。村では「キツネ憑き」と呼ばれ蔑まれていた。人間不信だったが、七地の優しさに触れ、心を開くようになり好意を持つ。誰よりも強い幸せ願望を持っているのに、実際には違う人物の手を取ってしまい幸せに遠回り中。

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【小夜子】さよこ
「鬼哭の辻」。京都の老舗料亭「尼辻」の女将だった。嫉妬深く、夫の邦生を信じきれずに殺害し自らも首を吊り心中を謀る。が、その魂は邦生を求めて彷徨い、容姿の似ている七地を邦生と思い連れて行こうとした。闇己により無事成仏。 

NEW!!【澤之井未紅】さわのいみく
「二岐大蛇(第8巻)」〜。夕香のクラスメイト。父親が喫茶店を全国規模のチェーン店として経営している、現在世田谷一等地の豪邸住まいのお嬢さま。両親の宗教問題が縁で闇己たちとも知り合うこととなる。蒿に好意を寄せていたが、蒿の夕香への気持ちを知り諦める。何かと行動を共にしているうちにセンジの優しさに気付き、今度の恋はめでたく成就。
全くの余談ですが、しをりの名字の「小岩井」が某飲み物から付いた説があるくらいなので、この「澤之井」もどこぞの地酒から貰ったものだったりして…。真相は樹センセのみぞ知るですが。

【重松波留子】しげまつはるこ
「八雲立つ」に登場。北野の劇団のマネージャー。北野の為、劇団為と尽くしてきたが、裏切られたと思い込み維鉄谷の結界内で流血沙汰を引き起こす。結局、維鉄谷の念としてだが北野と一緒に成れたのだから彼女の望みは叶ったのだろう。

【白井秀美】しらいひでみ
「捻れる黒髪(第7巻)」。闇己と同学年の陰気な少女。闇己の言葉を借りるなら「人付き合いが悪く、意地悪な性格の悪い女」、…その通りである。苛めに遭わずに済んでいたのは、偏に関わるとロクな事が無いと言う噂の為。それもそのはず、沖縄の巫女の血筋で霊感が強く、夜な夜な無意識に生霊と化し人を襲っていたのだ。闇己にその事を指摘されたが、従来の心の弱さがそれを認めず、反ってエスカレート。類は類を呼ぶの通り、最期は念に呑まれる。

NEW!!少名彦那】すくなびこな
「古代編・神問い(第8巻)」〜。登場当初の名前はスクナ。生口(奴隷)であったが、才能をスサノオに認められ下戸(一般人)の身分を与えられ従者となる。その後ミカチヒコの薦めで己貴に仕えるようになり、スクナビコナの名を与えられる。とは言え、スサノオから受けた恩義も片時も忘れることのない忠義の臣である。
彼の仕える人物は皆大人物となる「あげまん」のような少年(笑)
己貴が神話の大国主命に由来しているのと同様スクナもそのモデルは少名毘古那神であるのは明白。
少名毘古那神は、小人の神で常世国(海の彼方にある永遠の国)から訪れる農耕神。天地開闢時に現れた特別な神・神産巣日神の子で、あまりに小さくて神産巣日神の指の間からこぼれ落ちてしまったらしい。蔓草の船に乗って漂っているところを大国主命に発見され、義兄弟となり国造りを助けるが完成しないうちに常世国に行ってしまう。
これは途中放棄と言うよりは、身体があまりに小さかったために作った穀物殻に弾かれて飛ばされてしまったと言うことらしい…。スクナは飛ばされないでね。

NEW!!【素盞鳴】すさのお
「古代編・神問い(第8巻)」〜。正確には「素盞嗚」とは個人名ではなく出雲の英雄に与えられる名称。作中では加茂呂が登場以後スサノオを名乗っているので人名として扱います。維鉄谷の念の元凶ともされる人物。武人として名を馳せ、西出雲の王となる。いずれは大八洲(日本)そのものをと野心を燃やすが、王という地位が次第に彼の重荷となり暗い影を落とし始め、東出雲との戦にも敗れ重傷を負う。
「古事記」では須佐之男命は、伊邪那岐命が禊ぎを行った際に鼻から生まれた神で、天照大御神、月読命とは兄弟神にあたる。伊邪那岐命の命で海原を治めるように言われ、後には黄泉国を治めるようになる。本来、出雲地方で祖神として信仰されていた神であり、出雲神話では農耕に恵を与える神として描かれる反面、他の文献では暴風雨をもたらす荒ぶる神として描かれているものもある。八俣大蛇退治が有名。

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【戸田千夏】とだちか
「八雲立つ」。北野の劇団の女優。上昇志向が強くプライドが高い。北野でさえ自分の踏み台扱いだった。結果的にはその事が維鉄谷事件の発端になった。 

【富岡聖子】とみおかせいこ
七地と江馬の大学院の先輩。彼女の伯母が巫女であり、一時期神剣「建御雷」を所有していたという情報を提供してくれた。「隻眼稲荷」に登場した。

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【七地健生】ななちたけお
国立市のマンションに両親と妹と暮らす大学四年生。しかも大学は早稲田の政経である。本来ならば就職活動まっただ中のはずだが、神剣探しに熱中しているので就職浪人は確実と思われる。尤も維鉄谷の念が解放されたら就職どころではないが。
性格は非常にお人好しで付き合いも良いが交友関係は広く浅いタイプ。なので親友と言うポジションに闇己が就きつつあるということは彼にとっても革命的な事だろう。革命は拡がり最近では格闘マニア・嵩以下年下の友人がいっぱいでさながら保父のようでもある。闇己とは対照的に配慮細やかな気に聡い人。
また本人は殆ど自覚していないが、古代の鍛治師ミカチヒコの血統であり、時折とんでもない技を披露するなどまだまだ未知数な面も多い。 

【七地夕香】ななちゆうか
「若宮祭」から登場。七地の妹で高校一年生。アイドル顔で貰ったスカウトの名刺の数を自慢にし、持てる事を当たり前と思い、恋のことしか考えていないような脳天気な我が儘少女。闇己に恋し、自分に対する嵩の気持ちにも気付いているが…。この作品の“少女漫画”部分を代表しているような、恋愛を通しての変化・成長が一番大きなキャラクター。
巫覡の素質を認められて闇己と修行(デート)中。
闇己と七地に合わせるかのように寧子と対照的に書かれている点も面白い。
 

【野城上脩】のきがみおさむ
「衣通姫の恋」から登場。闇己の母・世裡の弟で闇己にとっては叔父にあたる。野城上家は布椎家の分家。26歳という年齢の割に老成、いえ落ち着いて見えるのは嵩の教育を手掛けていたためとの噂あり。あの嵩が唯一絶対的な尊敬と信頼を置く人でもある。神道夢想流古武術の道場にて多くの弟子を教育している。甥である闇己のことを案じ、万が一の時には命をも投げ出す覚悟をしているサムライのような人。

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【布椎海潮】ふづちうしお
「八雲立つ」で登場。布椎家前宗主。闇己の養父。自分が殺される儀式でもある神和祭にさえ七地たち部外者を自宅に招く心の広い人物。闇己の理解者であり、絶対的な存在であった。その死は闇己のトラウマともなっている。 

【布椎嵩】ふづちこう
「若宮祭」から登場した闇己の同い年の従弟。関東布椎家の次期宗主。布椎神道夢想流古武術では師範代を務める程の腕の持主。何かと闇己にライバル意識を持ち、布椎家に対しても反抗心を持っている。そのため、巫覡として充分な素質を持ちながら修行を怠っているので今のところ一人前とは言い切れない。夕香に好意を持っていて、その言動はこの方面に鈍感な闇己にさえ一目瞭然であり、からかわれていることに気付かないほど単純ストレートな性格である。七地の執り成しもありこの頃は闇己との仲も良く、また忌部弟という良き遊び相手も出来たようだ。 

【布椎闇己】ふづちくらき
代々維鉄谷で巫覡を司る布椎家の現宗主。巫覡としての力は絶大だが内面に巣食う念をも同時に持つ。母親の世裡と前宗主の布椎海潮の実弟・眞前との間に生まれた悩み多き16歳。その正体は全人類の未来を担う高校二年生。地球の平和は闇己の双肩に掛かっています。
莫大な財産を誇る旧家に生まれ育ったために金銭感覚などに常識離れした面がある。田舎者とも言う。
普段は沈着冷静だが事が身内や自分が特別に思っている人物に及んだ時のキレかたはお見事。また養父・海潮や七地の事となると精神的に脆い部分も合わせ持つ。
恋愛面に関しては、どんなに夕香が言葉や行動に表わしても、寧子や安柘に寝込みを襲われてもまったく気付いてい無い鈍感呑気くんである。すげぇ。

【布椎世裡】ふづちせり
闇己の母。旧姓は野城上。年齢不詳。布椎海潮と結婚、長女寧子をもうけるが邑見眞前と駆け落ち。眞前との間に闇己が生まれる。が、眞前との生活は一年も続かず、現在は原宿の表参道にあるフレンチレストランを経営している。日本人離れしたルックスとモデル並みのスタイルからはどうみても生活感の欠片も感じられないが、一目で寧子の気持ちを見抜くあたりはさすが母親、と言うかホントに母親だったのねと確認させられます。
闇己・寧子の美形姉弟の母親とはどんな人物か?と期待もした「衣通姫の恋」での登場シーンのインパクトは、七地でなくとも誰しもが驚いたことでしょう。実は以前にも「八雲立つ」で一コマ登場していたことを覚えていますか?第1巻137頁をご覧下さい。全然違います。

【布椎寧子】ふづちやすこ
闇己の姉。18歳。「八雲立つ」から登場。制服姿だと物静かで清楚な感じだが、私服では人妻であるかのような色気と佇まいを持つ不思議な高校3年生。普段の喋り方は異常に明るく妙にはしゃいだりするなど、その落ち着いたイメージとのギャップは甚だしい。また、どこか薄幸な印象があるのは実の弟である闇己に苦しい恋をしているからだろうか。しかし、闇己に対するその想いも半端なものではなく、表面上には殆ど表れないが、胸に秘めた情念はおそらくこの作品の登場人物中ピカ一でしょう。

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【真名志】まなし
「古代編・綺羅火」から。布椎家の始祖。出雲国須佐の14歳の巫覡。須佐の首長が父だが、実父は先代の西出雲王。甕智彦と彼の神剣に出会い、巫覡として絶大な力を発揮するようになる。ついでに軽業師のような武術も会得。しかも強い。戦う巫覡として歴史に残ることでしょう。が、疎まれて育った心の傷は大きく、己の存在に否定的であり、そればかりか他人を憎むことで生きている。なまじ力が有るだけに、その自暴自棄な行動に出雲全体が巻き込まれようかと言うところ。とりあえずは、回を追う毎に艶やかに且つ我が儘に育つ成長期である。
 

【甕智彦】みかちひこ
「古代編・綺羅火」から登場。東出雲・意宇の首長の第9王子。七地家の始祖にあたる。東出雲より捨て駒として西出雲に来たが、真名志と出会い、神剣を鍛えることに神意を得、そのまま須佐は神蛇山の聖地に暮らす。おっとりぼんやりタイプに見えるが、人を見る目と世界の情勢を見る目は確か。刀を打ちながらも常に真名志や出雲の先行きを憂いている。そのためか登場当初は凛々しく、王子様の気品も漂う好青年だったが、最近は真名志に振り回され、己貴に振り回され、と少々お疲れのご様子。痩せたんじゃない?ちゃんと食事してる?何ならお姉さんが作って…。

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