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夕凪の街 桜の国
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巻
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(2005/5up)
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(2005/5up)
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2004年の「文化メディア芸術祭優秀賞」を獲得。
「夕凪の街」は昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年後、永遠に消されることのない刻印を胸に刻み生きる広島を舞台に書かれている。
わけもわからず災禍に見舞われ、自分が死んだことすら気付かず一瞬にして消えていった人々、生き残ってもなお火傷にもがき苦しんで水を求め、求めて這い回り、川の中に落ちていく。
ただその時わかったことは、誰かに「死ねばいい」と思われたこと。
父と妹を亡くし、生き残った姉は2ヵ月後体中に紫色の斑点を作りやがて死んだ。重症を負いながら生き残った母と疎開していた弟は原爆の惨劇を知らずにすんだ。
本当に死ぬべきなのは自分だったのではないだろうか?
自分は本当に彼らを残して幸せになってもいい人間なのだろうか?
火傷を負った左腕は、10年経っても解放されることのない彼女の罪の意識を象徴しているようで痛々しく見える。
「桜の国」はそれから何年もたち、原爆を知らずに育った七波の視点から書かれている。
小学校の頃、祖母と母を亡くした七波。衝撃だった二人の死に際を未だに忘れることができず、気がつけば23歳になっていた。
父の追って広島に訪れたその日は、自分と同じ23歳で死んだ叔母の命日だった。
どちらも異色とも衝撃ともいえないが原爆の出来事を優しくも悲しく、美しくも儚く書かれている。一時の感傷で済ませてはいけない考えさせられる作品だと思う。(コンポ)
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