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No.138
遠野一生(実)
とおのかずみ …
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形而上のマリア・形而下のマリア
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【出版社】フロム出版 【発表年】1986年 【サイズ】新書判【その他】ベルコミック
【感想】
駆け出しの作家
佐原晴彦
は、同棲している
真理子
のすすめで、都会のマンションから郊外の一軒家に引っ越してきた。ある日、晴彦は、近くの森で、彼を訪ねてきたという
不思議な少女
と出会う。少女は、100年先の未来からやって来たと言い、晴彦のことを全集に載っていた写真より若かったからわからなかったとか、学校の教科書で先生の文章を読んでファンになったなどとおかしなことをいう女の子だった。晴彦は、それからしばしば遊びに来るようになった少女の話を信じなかった。しかし、マリアは晴彦がこれから書こうとしている小説の内容までも知っていた。そして、マリアは来たときと同じように突然姿を消してしまう。こう書くとこの作品の良さが伝わらないなぁ。未来からタイムマシンに乗って、20世紀まで、あこがれの小説家の先生に会いに来る少女のお話なんだけど、彼女の気持ちがかわいくて、とってもとってもロマンチックなおとぎ話のような作品に仕上がっています。遠野さんのほわほわした描線もとても好きです。 (TC99/3/7)
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紳士と淑女
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【出版社】フロム出版 【発表年】1993年 【サイズ】A5判【その他】BELLCOMICS/「紳士と淑女」(1990年)、「ウラシマ博士の玉手箱」(1988年)、「天使時間」(1989年)、「サンタ・ツアーズ」(1989年)、「X(エクス)」(1987年)、「マリーン・ブルー」(1987年)を収録
【感想】
昭和62年から平成2年に、LaLaやぶ〜けに掲載された遠野一生の短編集です。遠野さんのあのほわほわとした絵がお好きな方は、ぜひこの作品集も読んでみて下さい。ストーリーは、予備校に通う女の子の恋のお話から、サンタさんの村のお話とか、タイムマシンのお話とか、大正時代のおはなしとか、いろいろなお話がつまっています。(TC99/4/18)
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ラプンツェル
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【出版社】偕成社 【発表年】1992年初版発行 【サイズ】ファンタジーコミックス【その他】
【感想】
海は、子供の頃に出会った金髪の美しい女性とうりふたつの少女・鹿乃子と出会います。彼女はロボット工学の権威・沢辺教授の娘ということでしたが、本当は教授が亡くした恋人に似せて作り上げたアンドロイドでした。しかし、彼女は教授以外の人間と触れあうことで、人間のような自我を持ってしまいます。鹿乃子はもはやただの人形ではなくなってしまいます。自分だけを愛してくれるアンドロイドを作ると言うのは、とても魅力的な夢だったりします(私にとって、あぶないかも)。ああ、私も才能あるマッド・サイエンティストになりたーい。 (TC99/8/1)
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