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No.155
くらもちふさこ
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駅から5分 1-3→ 情報・感想お寄せください


【出版社】 集英社 【発表年】第1巻:2007年11月初版発行 【サイズ】新書判【その他】クイーンズコミックス
【感想】
*タイトルこそ駅から5分ですがどうしてどうして、とてもそれではおさまりきらない時空と人間関係の広がりが、しかし確かに「駅から5分」内ににぎゅっと詰め込まれています。それにしてもひとつの金字塔「アンコールが3回」がすでに20年以上前の作品であり、いまなお本作のような作品を描きうる漫画家って・・すごすぎる!!(2010/5 まんぱら〜)
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アンコールが3回 全3巻 情報・感想お寄せください


【出版社】 集英社 【発表年】第1巻:1986年初版発行 【サイズ】新書判【その他】マーガレットコミックス
【感想】
*くらもち作品の中でも一番といっていいくらい、非常にドラマチックなラストで終わっているのですが、このラストが主人公の二人にとってどういう意味があるのか今ひとつしっくりこないで、いつまでも心にかかっていたのですが、「ああ、そうなのか!」と思えた自分なりの納得をどこかに書きたくて・・・(そんなこと誰でも読み取っていることなのかもしれませんが) アンコールが3回取れるということは、ようこにとっては、大好きな不破類との関係を公表していいという不破との約束だったけれど、かっこよくても会社人間として、大人のしがらみの中で生きている不破にはとうていありえないこと。おまけに公表しても意味があるほど、不破が自分を愛しているかというと、これはもう、ようこには賭けでしかない。このラストはそのありえない賭けのようなアンコールを、他ならない不破自身が逃げも隠れもしないでやったということ、言ってみれば、「僕は二藤ようこを愛している」ということを不破自ら公表したということ・・・だったのですね。(2003.12.14掲載 hori)
*人気アイドルの二藤ようこは、彼女のマネージャーである不破類と結婚していた。しかし、アイドルであるため、世間には結婚していることを隠し通しておかなくてはいけない。その上、類はとってもかっこよくて、女性にも男性にもモテモテだから、ようこも気が気じゃない。だけど、二人が結婚していることをばらすわけにはいかないし…という「奥さまは18歳」をほうふつとさせる芸能界ストーリーです。(TC99/5/5)
*ようこと類のキャラクターがよくかみ合っていて、いちいち「きまってる」作品だと思います。特にラスト。かっこいい、の一言。(雁野99/5/5)
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天然コケッコー  情報・感想お寄せください


【出版社】集英社 【発表年】コーラスにて1993年より掲載 【サイズ】B6判【その他】ヤングユーコミックスコーラスシリーズ/1999年5月現在10巻迄出ています。
【カバーは語る】そよの住む小さな村に東京から大沢君が転校してきた。都会育ちの彼に村を気にいってもらおうと、そよたちは気苦労の毎日。でも大沢君は都会の風を巻き起こしつつ、あくまでマイペース。心もなごむホノボノ田園ライフ。(1巻カバーより)
【感想】
7*三隅町の「石正美術館」での「くらもちふさこ展」行ってきました。販売されてた「天コケ」11巻、買っちゃいました。なんで11巻かって?地元の駅前通りが描かれていたからなのだ。ちょっとがんばって全巻そろえるぞっと。(0202 浜田のおくのっち)
6* 登場人物の抱える秘密の多さが、私の想像力をずいぶん養ってくれました。田舎や、女の子が持っている独特のカライ部分などが、素のままに近いかたちで描かれていて、そこがとても気にいっています。 淡々と進んでいく話の中で発生する人間関係が、とても他人ごととは思えず、自分の日常に重なる部分も多かったです。(0202 エバラ)
5*天然コケッコーの舞台は広島ではなく、島根県那賀郡三隅町岡見です。地元に住んでいる私が言うのだから間違いありません。皆さんお見知りおきを。(0110 てらっこ)
4*私はつい最近「天然コケッコー」をよんだのですが、あの方言は、中国地方の広島あたりではないかと思います。作品中にも、遠足に「萩」(山口県にあり)、修学旅行に「北九州」や「近畿」といった地名がでてることもありますし。あと、友達に言われるまで全く気が付かなかったんですけど、地名にSMAPのメンバーの名前が使われていたのが、とてもおもしろかったです!!(まだ気がついていなかった方は、ぜひチェックしてみてください!!森君を含めて、ちゃんと6人分でてきますよ-!!(0107 まるこ)
3*とにかく面白くて、途中で読むのをやめられません。絵も構成も素晴らしくて、「マンガ」としてできる最大限のことにチャレンジしているように思われます。村の皆も、典型的な「いい人」ばかりじゃなくて、いろんな思惑があったりするのが実にリアル。親子の顔がいかにもそっくりなのも笑えます。あと、なんといっても食べ物がおいしそう!田んぼで食べるオニギリや、海で食べるトマトなんて見てると、あんなところで暮らしてみたいな、と思います。(0106-2 やこ)
2*くらもちふさこ先生の「天然コケッコー」大好きです。1〜13巻、全て持ってます。第1巻を買ったのは、5年生くらいの頃でした。当時は、正直、内容が分からず、2巻以降を買おうとしていませんでした。でも、中学生になり、改めて読み返してみると、とてもおもしろく、今では、天然コケッコーの(大沢くんの)大ファンです。そんな私が、どうしても気になることがあります。そよちゃんや大沢くんが住んでいる木村町は何県なんですか?誰か知りませんか?教えてください。(00/10/1佳子★翔)
1*設定は住人はみんな知り合いで学校は一つという海と山に囲まれた小さな村で、「大沢くん」が東京から越してきたところから始まる。主人公右田そよは彼の唯一の同級生で…。2話目から「天然コケッコー・シーン1」とタイトルがつけられているところを見ると、当初は読みきりの予定だったかな?(1話目のタイトルは「性格の良い大沢くん」(「良」という字が上下さかさまになっている)。という気がするくらいこのなんの気ないお話、どうやって続いていくんだろ?と気になる。(雁野99/4/11)
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# くらもちふさこ作品を語る #
(2006年2月掲載;投稿は2005年4月)
*くらもちふさこのファンになって、三年。なかでも好きな作品は「おばけたんご」です。「おばけたんご」のラストの意味がわからなくて、ずっともやもやしていたのですが、今日まんぱらのネタばれを見てすっきりしました。あこは、陸朗がすごく好きなのにどこか遠慮や後ろめたさがあって、出会わなければ良かったとまで思いますよね。そして、最後は陸朗がいない日常になっていた時は、あぁ結局二人は結ばれなかったんだぁー・・・とせつない気持ちでした。でも、そういうことだったんですね。うれしかったです。もう一度、読み返してみます(^_^)(やすけ)

99/7/25
くらもちふさこ 指南
-by sho@-
>>第一弾
おばけたんご
別マ平成4年10月号〜平成5年1月号掲載
◇父親同士が学生時代からの親友で,その子供同士を結婚させる約束をしている。主人公の女の子(憧子)の家は病院で,相手の男の子(端午)の家族は毎年夏休みに東京から遊びに来る。
7歳の夏,いつものように端午と遊んでいた憧子は,陸朗と出逢う。東京に帰る端午の家族の車と,退院した陸朗の家族の車が事故に遭い,陸朗の両親と端午が死んでしまう。
事故の原因は陸朗を良く思っていない端午が,父親に陸朗の家の車を追い越すように頼んだこと。 

◇場面は変わって,高校生になった憧子。端午の両親は陸朗を養子として引き取り,端午に代わって陸朗が憧子の婚約者となっている。 

◇憧子になにか困ったことがある時「端午様おねがい」と思うと不思議とうまくことが運んでしまい。憧子は端午が近くにいると感じている。しかし,陸朗のことは,端午が良く思っていないと思い,お願いできない。
◇陸朗に急接近する女の子が現れ,色々なことがあったあげく,憧子は婚約解消を告げ,「端午が生きてれば良かったのに」と考える。 

◇場面は変わり,事故直後に戻る。端午も陸朗も死ななかった。陸朗とは無関係な日々,しかし...



◇なぜこれを第一弾に選んだかっていうと,昨日読んだとき,気が付いたんだけど,前回最後の1ページをどうも読んでなかったようなんだよね。見開きでバスケのボールが弾んでるとこで終わりだと思ったら,あと1ページあるじゃないですか。 

◇それが有ると無いとでは,作品が天と地ほども違うぐらいの1ページが! 

◇それ読むまでは,「おばけたんご」をあまり評価してなかったんだけど,評価を変えました。 

◇他の人にはそんな大げさなことじゃないと思うんだけど,わしには,目からウロコ級の出来事だったのよ。 

◇なんか,読み返したら評価ががらっと変わった作品でした。 

◇場面的には,最後の前のページ(ボールが弾んでるとこ)が元に戻るってことを意味してると気づき,なるほど!って感じで,だてに見開き使った訳じゃないのね。と思ったです。 

↓ネタばれあり↓(反転させて読みましょう)
実は,この作品端午はやっぱり死んでなかったという作品だとばっかりおもってたんですよ。最後の1ページ読むまでは。平凡な作品だな と。
でもやっぱり端午は死んでて,端午がくれた出会いは大切にしなくちゃ と思って終わるんですね。なんか心地よい余韻が残りました。

しかし,端午の大きくなったとこって結局出てこないね。

>>第二弾
百年の恋も覚めてしまう
ザ・マーガレット・平成4年増刊号コーラス 1収録60Pの作品
◇この作品短編なんですけど,短い中できちっとまとまってて,テンポがいいんですよね。起承転結しっかりしてるし。 

◇まず,わし的に好きなのは,魚屋さんの魚を三枚におろすとこです。
わしも子供の頃近くに軽トラで来る魚屋さんがその場で三枚におろすところ見るのが大好きでした。生臭いんだけど,あっという間に魚がおろされていくとこが楽しかった。

◇で,この新田くんちが魚屋であることには,ストーリーの中でかなり意味を持っているわけですが,→ネタばれあり→魚おろすところを見るのが好きだったのに,主婦になったら魚がおろせないというオチになってるんですよね。
これは,本筋の恋愛と同じで子供の頃と大人になってからでは好みが変わるってことを言ってるんですよね。 

◇本編の恋愛の方はというと,主人公の笙子は,大好きな男でも何か一つイヤだと思うところがあると,あっというまに恋が覚めてしまうんですね。 

◇こういうヤツいます。気になる娘はいてデートはするんだけど,思ってたのとなんか違うと言って覚めてしまうんデスヨ。 

◇笙子もそういう繰り返しを経て,大人になったわけですが,ある時久しぶりに会った新田くんを見て,子供の時百年の恋も覚めてしまうほどイヤだと思った新田くんの目が離れたところが,大人になったら好きになっていたと。こういうことって実際にあるよね。 

◇話の展開に無理がなくて,読み終わったときほのぼのしたいい気分になれる作品です。

>>第三弾
海の天辺
◇中学2年生の椎名ちゃんが理科の河野先生に恋してしまう物語です。 

◇まあ、本編の方は例によってくらもち先生流の伏線折り込みまくりで、エンディングに向けて「あぁ、あれがこれへの伏線だったんだ。」っていうのがあちこちにあるんですが、最後までわからなかったのが→ネタばれあり→キョーチのことでした。てっきり遠藤ねらいだと思ってたのに、椎名ちゃんだったとは...

◇お気に入りのシーンは椎名ちゃんが河野君に「自信過剰ーっ」って言って好きなのがばれちゃう所とラストの方の「お嬢さんの指のサイズに」ってとこですね。 

◇特に「お嬢さんの指のサイズに」はくらもち作品中でも、「いつポケ」の
「麻子はシチューが得意です」とならぶ名セリフだと思います。 

→ネタばれあり→あぁ、絶対うまくいかずに終わると思ってたのに..中学生にプロポーズするなよ。>河野君
椎名ちゃんはくらもち作品の中で一番好きなキャラやねん。どうせなら、「海の天辺 高校生編」「・・・大学生編」「・・・OL編」と続けて欲しかった。大人になっていく椎名ちゃんが見たかった。

>>第四弾
100mのスナップ
◇は,この作品オレ様的には「いつポケ」「天辺」についで3番目ぐらいに好きな作品です。短編なんだけど,くらもちワールドがぎゅっと濃縮されていて,読んでいて小気味いいッス。 

◇別マ掲載時にリアルタイムで読んでかなりヤられましたが,今読んでも決して古くない味があるんだよね。昭和54年掲載なのでもう20年も前になるんだな… 

◇中学生から高校生になる少女の成長を競技生活と恋愛に絡めて描いています。 

◇陸上ネタの中でもどちらかと言えばマイナーなハードルをとりあげてるんだけど,ハードルならではの持ち味をうまく作品に生かしているあたり,ニクイッス! 

◇中学時代の先輩が高校生になったときにさりげなくアドバイスをくれるところ「ハードルの上に小石を置く」とかくらもちさんらしいエピソードの使い方を感じさせます。 

◇例によってハッピーエンドの作品ですが、一筋縄ではいかせないストーリー展開がうまいです。 

◇「いつポケ」の少し前の作品で、なんとなくいつポケへの流れが感じられると思いますので、未読の方は是非この機会に読んでみてね!

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