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No.145
波津彬子 はつあきこ
■ファンサイト「波津ぱらだいす」 http://alisato.web2.jp/book/hatu/index.htm
欲しくなったので買いに行く ・・・>Amazon.co.jpアソシエイト
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異国の花守 1→ 情報・感想お寄せください
【出版社】小学館 【発表年】1997年12月初版 【サイズ】B6版【その他】プチフラワーコミックス/表題作(プチフラワー1995年11月号)ほか、佐保姫の恋(同1997年3月号)、名残りの花(同1997年11月号)、パラダイス・ゾーン(1994年5月号)収録
【感想】(雁99/3/22)古都金沢を舞台にした情緒たっぷりの一冊。彼女も一員だったというマンガ家の集まり「金沢組」については↓(^^)。
■ある日の掲示板(99/3/22)
○「兄弟仁義」という本が新書館から出ていました。もとは同人誌に描かれたもので、波津彬子、橋本多佳子、坂田靖子、花郁悠紀子さらに友情出演・森川久美、特別出演・ 青池保子という豪家メンバーによる合作で、タイトルどおり、任侠物です。 同人誌らしく、楽しんで描いているかんじがすごく好きです。
●「兄弟仁義」読みました〜。花郁さんはいないけど、金沢組で「フレデリック・ブラウンは二度死ぬ」(だっけ) も面白かったです。これは共作じゃなくて競作かな。
○「フレデリック・ブラウンは二度死ぬ」も持っています。あのあたりで波津彬子さんがデビューしたと認識しているのですが…。あれが載ったデュオも購読していました。面白い雑誌でしたけどね…(廃刊になっちゃうのよね)。
●金沢組って、なに?「兄弟仁義」に関わってる作家さん方は皆さん金沢在住なんでしょうか。波津彬子さんがそうらしいことは「異国の花守」でわかりましたが・・・
○金沢組について。波津彬子さん、橋本多佳子さん、坂田靖子さんは、一緒に「らっぽり」っていう 同人誌をやっていたはず。「フレデリック・ブラウンは二度死ぬ」はこの三人の競作 なんです。あと、森川久美さんも金沢だったと思う。青池保子さんはどうなんだろう?●金沢で坂田さんたちが出していた同人誌の名前は「ラブリ」だったかも。というのは何冊か私買った事があるんです。特別号で「アモンとアスラエール」を買って、ずっと持ってたんですがここ数年家庭内行方不明で悲しいです。新書館版のは探しているけど、これも入手できなくて...。この作品では、坂田さんの耽美モード爆発なんです(笑)。
○そうそう、「ラブリ」でした〜。思い出しました。「兄弟仁義」の本には「らっぽり」ってかいてあったんで、そう書いたのですが、あの当時も、「どうして「ラブリ」じゃないんだろう?」と不思議に思ったんだったわ。「アモンとアスラエール」は、新書館のを持っています。これといい、「兄弟仁義」といい、よく出版したものだわ、新書館ってすごいかも。
●「フレドリック・ブラウンは二度死ぬ」について、再度補足します。これはフレドリック・ブラウンのSF短編小説をマンガ化したもので、それぞれ2作づつ描いたものを1冊にまとめています。短い(8ページ)の合作も収録されています。
○「ラブリ」は金沢の少女マンガ同人サークルだったわけで、その一派を、金沢組というのは、まあ、そんなに、外れていないように思います。(みなさんが、金沢出身というわけでは、ありません。例えば、橋本さんなんかは、北海道だったと記憶しております。坂田・花郁・波津・森川あたりは、金沢、あるいはその近辺ですね、たぶん。)「らっぽり」は「ラブリ」ないの有志がやっていた、サークル内のお遊びサークル、ですね。(ここから「やおい」ということばが発生したことは有名ですね。)「ラブリ」からは、「ラブリ」「らっぽり」以外の誌名の同人誌も出てました。それぞれが、どういう、位置づけだったのかは、当時会員でなかったわたしには、なんとも、解説できません。
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雨柳堂夢咄 1-7→ 情報・感想お寄せください
【出版社】朝日ソノラマ 【発表年】1991年より連載(「眠れぬ夜の奇妙な話」ほか) 【サイズ】A5判【その他】全巻巻末に「雨柳堂裏話」・「日々平安」収録
【感想】とても気に入っていて今ちょっとしたマイブーム。少年漣も魅力ですが、何といっても主役は毎回登場する骨董たちでしょう。「物」自体もどれも趣味がよく趣・味わいがあり楽しめるし、それに憑いてる「モノ」たちがまた、時に妖艶で美しく時に悲しく時に可愛く、また時には恐ろしい。ちなみにまだ3巻までしか読んでいませんが、今までのところ一番のお気に入りは3巻第16話に登場する「古銅の花入れ」です。(雁99/3/28)●「雨柳堂」5巻は本当にいいですよね!!! 「籠の中の鳥」最後に、主人公の前に再び鳥が現われる場面が感動的です。 それと「春の寺」でしたか、孤児を哀れみ、仏の手で孤児の魂を慰めるかえるが泣けます。あと苦悩の中にいる老人の霊が成仏する話も切なくて好きです。芸の世界に生きた人間の「業」を表現しているように思われます。波津先生は才能のある方と思います。(晶99/5/5)
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〜雨柳堂 骨董づくし〜
第一話:花椿の恋 花精の絵(椿) 第二話:宵待ちの客 友禅の着物
第三話:十四夜の月に 手紙の掛け軸 第四話:我侭な名品 川流図
第五話:花に暮れる 三雲太夫の人形 第六話:太郎丸 湯たんぽ 犬の湯たんぽ!かわいすぎる〜
第七話:金色の鳥 蒔絵の印篭と櫛 第八話:朝顔写し 朝顔用の鉢(と朝顔の着物)
第九話:はつ恋鏡 蒔絵の鏡台 雪様のせつない恋は胸に残るお話のひとつ。 第十話:夜の子供 唐子人形の刺繍の入った帯 織江のやさしい思いはなんとも胸に迫り、唐子人形たちはなんともほほえましく…
第十一話:昼さがりの訪い 芸者の長持 第十二話:雛の宵 御殿飾りの雛人形
第十三話:猫王 経典を納めた木彫りの箱 第十四話:白露の壷 古伊万里の「ような」白磁の壷
第十五話:京助氏の災難 端渓石の硯 珠鏡さまの従者たちが起こす一騒動。おちゃめだ… 第十六話:月の花影 古銅の花入れ 女人姿の白梅、花びらとともに散るその後ろ姿が印象的。短い一編ですが今のところ一番のお気に入りです。
第十七話:過去の破片 青藍の壷 第十八話:蔵の中の姫君 押絵の屏風
第十九話:瑠璃の鱗 ビードロの盃と女形の錦絵 哀しい霊に会い、漣もちょっと不機嫌。珍しく後味のよくない一品。 第二十話:おもかげ行灯 行灯 紛れ込んだ子だぬきと小坊主芳春の関わりがいいです。
第二十一話:寒月の笛 能管 第二十二話:桜の国にて 桜の屏風
第二十三話:秋草闇 秋草を散りばめた蚊屋 雨柳堂ならではの時を越えた逢瀬。 第二十四話:菊香の君 菊の香炉
第二十五話:夢を見る蔵 文楽人形 若君に化ける漣がなかなかりりしくてよい。 第二十六話:橋姫 六曲一双の橋の屏風 橋姫とのやりとりはなかなか迫力があります。絵の中の橋を渡って帰るなんてのもいい。
第二十七話:夏の盃 布袋様の徳利 これはもうおいおい泣いてる布袋さまに一本! 第二十八話:つなぐ手 珊瑚の簪/ビロードに獅子の刺繍のショール 「つくろい屋」釉月さん初登場。
第二十九話:新月の客 安南王朝の皿 釉月さん2話め。 第三十話:紅葉狩り 行李 多才な贋作屋(?)青二郎の複雑な過去が明らかに。
第三十一話:籠の中の鳥 鳥籠 飛び立っては舞い戻る不思議な鳥の「憑いた」鳥籠にまつわるエピソード。「私は闘いたかったわけじゃない」「強くなりたかっただけ」第十六話に次ぐお気に入りになりました。 第三十二話:花野 鼓胴の花入れ
第三十三話:春の寺 観音像の右手 釉月さん3話め。これもやはり、観音像の右手を借りて尼に姿を変えた---に一本! 第三十四話:幽かな花 幽霊画
第三十五話:蜃気楼 はまぐりの根付 第三十六話:月夜の恋人 兎の筆架 京介さんが出てくるとどうしてもコミカルに(^^;)。登場する物の怪といい、ほほえましい一編です。
第三十七話:井筒 井筒茶碗
以下連載中!
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 波津彬子作品を語る

○ 熊猫深山備忘録の最終ページの欄外に坂田靖子先生への謝辞をみつけてしまいました。お二人は仲良しなんですね、きっと。どうりで、よく似たモチーフの作品がいっぱいありますね。でも、モチーフは共通でも全く違う作品になっているところがさすがプロ! お二人とも大好きです。特に、波津先生の単行本はほとんど集めました。(ポーチ)