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No.667
柏木ハルコ  かしわぎ …
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いぬ (2003/9up)  情報・感想お寄せください
【出版社】小学館【初版年】1995.06.05【本のサイズ】新書判【その他】ヤングサンデーコミックス
【感想】
ヒロインの高木清美は、とてもエッチな大学生。毎日アソコにバターを塗って、愛犬のビリーに舐めさせてイッている。でも、犬が糖尿病で死んでしまい、どうしようかと悩んでいたところへ白羽の矢があたったのが、冴えない男、中島君。彼に、ビリーの代わりにするっていうお話です。中島君が、高木さんに『俺ってなんなの?』って質問したら、『犬かな』と答えるところなんかは痛烈だと思います。通常の男女の立場が逆転しているところ、性欲と愛情は別でもいいんじゃないのという世間一般とは違うアンチテーゼなどが面白いところだと思います。最後に絵のタッチについて一言。わざとなのかどうか知りませんが、平面的です。最近のマンガって、陰影表現にトーンを使うものなんですが、柏木さんの場合、すべて手描きなんです。それと、縁取りが太い。そのため、とてもコントラストが強い。その絵柄も、この作品の重要なファクターなんだと思います。どういう風に影響を与えているのか、はっきりと言葉にできないんですけれど……。(2003/9/14 路地裏の書斎)
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花園メリーゴーランド (2003/9up)  情報・感想お寄せください
【出版社】小学館【初版年】2001.11.01【本のサイズ】新書判【その他】ビッグスピリッツコミックス
【感想】
物語は主人公の相浦君(15歳、ちなみに作品中を通してずっと仮名のまま)が、柤ヶ沢(けびがざわ)という集落に迷い込むところからはしまります。そこは、夜這いなどが風習として残る、性に対しておおらかな世界。そして、15歳の少年が自分の常識 (=世間の常識) と、集落の人々との常識とのギャップに苦しみながら、最後にはエッチでもいいじゃないかという風になるというお話。そんな自分の変化に気が付いて、愕然とする様は、なんともいえません。柤ヶ沢にすむヒロイン澄子さんの存在もとてもよい。柤ヶ沢の伝統を憎んでいるんですが、しかし、その伝統に縛られている憤り、その怒りが常識人である相浦君に向けられているあたりなんか、もうすごくドロドロとした描写なんです。とにかく、下手なエロマンガよりも、よっぽどいやらしい。やはり、エロスの本質は、精神的なドロドロしたものなんだと感じさせてくれました。久しぶりの名作だと思います。(2003/9/14 路地裏の書斎)
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