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No.565
沙村広明 さむらひろあき
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無限の住人 1-12続巻  情報・感想お寄せください
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【出版社】講談社【発表年】1巻発行【サイズ】【その他】アフタヌーン系
【感想】
コミックスのカバー折り込みに書かれている通り、このマンガは時代劇マンガとか侍マンガといった見方で見ない方が良いでしょう。本作の主人公・万次は上司を斬った罪で逃亡中、誤って妹の夫を殺してしまう。その後「血仙蟲」にて不死の体になった彼は、自分の首を狙っている浪人集団に妹を殺されてしまう。自分が臓物臭い世界から足を洗えない事を知った万次は、残りの人生で1000人の悪党を斬る事を誓う。
もう1人の主人公・凛は「無天一流」という剣術道場を営む両親を新流派「逸刀流」に惨殺され、両親の墓前に仇を討つ事を誓う。しかし万次との仇討ちの旅の最中、仇討ちという自分の行為が只の偽善ではないのか?と自らの行動に疑問を抱き始める。
そして彼等の仇役・天津影久はかつて「無天一流」を破門された祖父を持ち、その事にコンプレックスを抱いている。そして彼は「逸刀流」を作り、「剣道とは勝つ事」という自らの信念で国中の流派を統一しようと動き出す…。
劇中に登場する誰もが常人には抱えきれない程の業を背負って生きており、自らの胸の内に暗い影を抱えている。そんな業深き者達が物語世界観に大きく影を落とし、より物語をドラマチックに感じさせてくれます。
また、スクリーントーンをあまり使わない描写と、漢字をアテ字として音を表現する等ビジュアル的な魅力も豊富で、その圧倒的な画力で描かれる決闘シーンは大迫力です。万次のガレージキット等がある割にイマイチメジャーにはなりきれない作品ですが、面白さは保証します。(2002/9 霊刻堂)
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