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No.158
秋本 治
あきもとおさむ
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こちら葛飾区亀有公園前派出所
1-128(0202現在)→
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【出版社】集英社 【発表年】
週刊少年ジャンプ 1976年より連載
【サイズ】新書判【その他】
ジャンプコミックス/過去のペンネームは「山止たつひこ」(いつから変えたのか分かり次第記入)。1巻巻末小林よしのり、2巻巻末五十嵐夕紀、4巻巻末せんだみつおによる後書きあり。
【感想】
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私は数年前、たしか101巻が新刊で書店に並んでいた当時にこち亀を手に取り、それ以来全ての単行本を揃え、現在も二ヶ月に1回は出る単行本が、私の本棚をじわじわと占領していっております。 …が、もし今のようなやり方で秋本さんが「こち亀」を続けていくようであれば、残念ですが私は単行本のコレクションを止めざるを得ません。 特に100巻以降のいわゆる「最近のこち亀」の、作者及び関係者(ここでは総称してアトリエびーだまとします)の作品製作に対する態度には、我慢ならないものがあります。 具体的には新キャラクターが毎回出てきては、そのまま埋没していくやり方や、両さんが何かで大成功を収めてストーリーの最後で必ず全てが崩壊するやり方です。後者はたしかにそれが両さんのキャラだということも言えるのですが、それが両さん本人の「自業自得」的な方法で崩壊するならまだしも、時には奇跡的とも思える確率でとにかく何とかして両さんの事業を崩壊させねば、という無理矢理な感じが滲み出ているケースすらあります。「一介の警察官である両さんがサイドビジネスで大成功してしまっては、話の本筋が変わってくる」ということもあるのでしょうが、それなら最初から一介の警察官にサイドビジネスなどさせなければいいだけの話。「昔は良かった…」といつまでも甘い記憶にしがみつく人間だとは思われたくないですが、少なくともこち亀の初期?中期(60巻くらいまで)では両さんはそういう人ではなかったですし、現にそうやって60巻までこち亀を続けてこられたのですから。巻数が3ケタの大台に載って以来、日に日に惰性で走り続けているような感じを受けずにはいられません。このままいくと、20数年という非常に長い周期で、両さんのパターンを体現することになりそうです。「発案し、実行し、成功し、そして失敗する。」 あと、もうひとつだけここは我慢ならないというのが、描写の正確さ、つまりディティールの甘さです。「こち亀」の最新刊135巻の東京競馬場と京都競馬場の描写のテキトーさにも参りましたが、これは何も「こち亀」に限った話ではありません。同秋本さんの「ミスタークリス」にも言えることなのですが、「ゴルゴ13」のさいとうたかをさんを、秋本さんは尊敬してらっしゃる割に、銃を描く時のディティールは「ゴルゴ13」とは比較にならない陳腐さです。いえ、もちろんゴルゴは劇画ですし、タッチの違いはわかります。しかし、問題はそういうところではありません。 私のいうディティールの甘さとは「ある物体があった時にそれを正確にそのまま描写出来ていない」ということではなく、むしろ「ある物体がある場合に、それをそのまま描写してしまうこと」にあります。 具体的には、「ミスタークリス」の最新刊5巻を御覧下さい。クリスの愛銃、Vz61スコーピオンは別としても、その敵が持つ銃器類はほぼその全てが、東京マルイから近年新発売された2種類の電動エアーガンのそのままの描写です。おそらく、資料として電動ガンを購入し、それをそのまま描き写した結果がこれなのでしょう。 これは、ガンマニアでない限り普通は何も感じずに読み飛ばすところかもしれません。したがって、私がガンマニアであることも認めますが、それを承知の上で突っ込んだ批評をさせて頂きますと、少なくともその2種類の銃はそのままの形の実銃がある、というモデルではなく、従って実銃での戦闘を想定している「ミスタークリス」で敵が全員同じそのモデルを持って戦っている光景は異様としか言い様がないのです。判りやすく例えますと、あなたが渋谷駅から109の方向に歩いていっている時に、自分の周囲の歩行者が全員、あなたと同じ服を着ていると思って下さい。異様だと思わずにはいられないでしょう?ところが、最近の秋本さんのマンガでは、こういった異常事態が往々にして発生しているのです。 と、ここまで書いていきなり批評から反転するのは何ですが、私はマンガの「こち亀」、そしてその作者であられる秋本さんが大好きです。作家生命の続く限り、「こち亀」は続けて頂きたいし、出来ることならばそれを確実に全て揃えられることを切に願っています。
ただ、冒頭にも言いました通り、最近の「こち亀」その他のマンガに臨む関係者の態度は、徐々に惰性、妥協の方向に向かいつつあると言わざるを得ません。昔のように、ディティールで突っ込まれてもストーリーで感動させる、読者の胸を打つ、そういう「質の高い」マンガを描いていた頃の秋本さんとアトリエびーだまに、是非戻って頂きたい。アニメ、映画、演劇と「こち亀」はあらゆるメディアにその領地を拡大していきますが、原点はやはり少年ジャンプであり、単行本なのだと言うことをもう一度見直して頂きたい。内情を知らぬ一読者の意見ですから、もし秋本さんご本人がこれを読まれれば不快に思われる箇所もあるでしょうことを予めお詫びして、私の「こち亀」と秋本さんに対する、率直な感想と致します。以上。(2003/7/3 ガンダーラ2号)
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こち亀のアニメでは磯鷲早矢と飛鷹姉妹がまだ出てきてないんですが教えてください(2003/4 繁在家)
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りょうさん、今のところ全部集めているがかなり苦労した僕は、ほとんど古本屋でばらばらに集めたので最初のころは同じ巻が何個かありショックだった。今ではそれもなくなったがこの後何冊続くのだろう。僕は、今のりょうさんより最初の拳銃撃ち放題のほうが好きだ。でも、今の時代あんまり描けないのかも?(takemoto99/6/6)
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兄の大掃除を手伝った思いがけないご褒美がこれ。といっても彼が買っていたのは1・2・4巻のみですんでそれ以外は全てこれから集めます(^^;)。両さん、今とぜんぜんちがうよ〜(^^;)。(雁野99/4/11)
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