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No.79
白土三平 しらと さんぺい
*白土三平ファンページ |
欲しくなったので買いに行く ・・・>
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カムイ伝全15巻
ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】 【発表年】1巻・1995年4月10日〜13巻・1995年8月10日(毎月3巻、定期)
全15巻初出 1965年3月〜1971年3月 【サイズ】B6【その他】「月刊
ガロ」掲載
【感想】
(2004/5掲載)
*職場の同僚からかりて読破しました。しかし、あまりにヘビーな内容ゆえ、若干引き気味。カムイ伝というタイトルなのに、カムイはいずこへ?というラストには腹が立ちました!
もちろん、作者曰く、主人公はカムイだけではなく、当時の百姓や代官とう歴史を作ってきた人々ということらしいですが、あまりにもテーマが散乱しすぎてまとまりがなかったように思いました。ただ、士農工商えた非人という複雑なテーマを漫画化した点においては白土三平という漫画家のすごさが窺える。(だてんし)
*最底辺の差別階級からの脱出を願って忍者社会に入った主人公・カムイの苦悩と葛藤を描いた、忍者劇画の第一人者である白土三平の代表作です。
意外に世間から冷遇されがちな白土作品ですが、自然や差別などを深く掘り下げた大傑作です。(和)
カムイ外伝全12巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
情報・感想お寄せください
【出版社】小学館 【発表年】1巻・1997年12月10日〜12巻・1998年7月10日(毎月1〜2巻、定期)
全12巻 初出 1966年4月18日〜1986年12月28日 【サイズ】A6 文庫版【その他】
【感想】
*十余年の歳月を経て描かれる続編というのも珍しいでしょう。この「外伝」は個性豊かなキャラクター達が様々な人間模様を織りなす「カムイ伝」とは趣を変え、カムイが一枚看板として全編を切り回します。短編の多い構成は好き嫌いが分かれますが「カムイ伝」後半から「カムイ伝・第二部」前半にかけて、ろくにカムイの出番がない(主人公なのに!)ことを悲しむ向きには絶好の一冊です
(和)
カムイ伝・第二部20巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1巻・1989年10月1日〜20巻・1998年11月1日 初出
1988年6月12日〜 【サイズ】B6【その他】「ビッグコミック」連載中
【感想】
*35年以上の歴史を誇る「伝説の名作」「唯一最後の大河ドラマ」カムイの最新版です。
「第二部」の基本構成は「外伝」の香りを僅かに漂わせつつ「第一部」の続きを描くというもので、カムイをはじめ第一部を賑わせたキャラ達に加え、数々の個性豊かで魅力的な新キャラが多数加わっています。
1997〜1999年にかけて2年近い中断がありましたが、1999年6月10日めでたく復活しました。あと何年かかるか解りませんが、白土先生も「カムイ」だけは仕遂げないと死に切れないでしょう。
(和)
サスケ全9巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1巻・1995年12月10日〜10巻・1996年4月10日(毎月2巻、定期)
全10巻 初出 〜1965年10月 【サイズ】A6 文庫版【その他】「月刊 少年」掲載
【感想】
*「カムイ」「武芸帳」と並ぶ、白土劇画の代表作です。少年向けということで白土作品としては極めて明るい作りになっていますが、四貫目やスガルなど他作品との密やかなリンクも楽しめる一作です。(和)
忍者武芸帳全8巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1巻・1997年6月10日〜10巻・1997年10月10日(毎月2巻、定期)
全8巻 初出 1959年12月〜1962年9月 【サイズ】A6 文庫版【その他】
【感想】
明美と蛍火だったら、私は断然蛍火派です。か、格好よすぎる・・・。(2002/5
よっち)
*学生運動と呼応して時代を駆け抜け、白土劇画の名を不動のものとした氏の出世作であり「貸本マンガの最高傑作」と謳われる名作です。物語中盤の展開の遅さがやや気になりますが、全編素晴らしい躍動感に満ち、40年近く古い作品であるにもかかわらず、いまだに高い評価を受け続けるだけのものはあります。(和)
ワタリ全4巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】 小学館【発表年】1巻・1998年8月10日〜4巻・1998年9月10日(毎月2巻、定期)
全4巻 初出 1965年9月21日〜1967年7月29日 【サイズ】A6 文庫版【その他】「少年マガジン」掲載
【感想】
*同時代に連載された「カムイ」と対比されるためか、やや評価が低いようですが、物語全体に躍動感が満ちており高品質な作品に仕上がっています。術に対する説明が不足気味なためストーリーが解りづらい嫌いはあるのですが、人気キャラクター・四貫目が準主役として縦横に活躍する姿はたまりません。
カバーイラストはハードカバー「愛蔵版」のアレンジ。定評あるタイポグラフィとのマッチングも良く、文庫版・白土シリーズ中ではトップクラスの仕上がりです。
(和)
忍者旋風・風魔忍風伝全2巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1巻・1995年11月20日〜2巻・1995年12月20日
全2巻 初出 1959年12月 【サイズ】四六判【その他】
【感想】
*映画化もされていますが、やはり初期の作品なので、やや物語のギミックが単調な気がしますが・・・この作品の人物設定などの多くは、続編「真田剣流」「風魔」に受け継がれ、生まれ変わることになります。
(和)
忍者旋風シリーズ・真田剣流全2巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1〜2巻・1999年6月10日
全2巻 初出 1964年11月 【サイズ】A6 文庫版【その他】
【感想】
*今を去ること約二十年前白土マンガと言えば「サスケ」しか知らなかった私が、たまたま入った床屋で偶然読んだのが“真田剣流”でした。
忍者っていうのは単に大名が抱えている特殊技能部隊というイメージしかなかった私に、「忍者の世界」(雇い主との主従関係、他の忍者集団との関わり、風間の存在、戦国以降の忍者の衰退)と「歴史との関わり」(サスケのとうちゃんが、真田忍軍の大猿であること、徳川の伊賀忍軍による根来や真田の掃討戦、そして幕府による伊賀組自体の解体、それにまつわる柳生や宮本武蔵、佐々木小次郎)を教えてくれました。おかげで、それ以降歴史が好きになってしまいました。
アニメのサスケのナレーションにある“歴氏を作った影の男たち”の物語を忘れないように、時々読み返しては感慨にふけっております。
ああ、マンパラに白土さんの作品があって良かった。みなさんもっと書き込みして下さいね。いろんな人の声が知りたいです。(01/2
佐藤ノビタ)
忍者旋風シリーズ」とはいえ「風魔忍風伝」からは5年の歳月を経ており、内容的には全く違った作品に仕上がっています。ただ、時代背景は「風魔忍風伝」が桃山時代を描いたのに対し、やや下って大坂の陣前後。ごく一部の登場人物や「金色の怪鳥」の設定だけが持ち越されています。
内容的には「特定の主人公はいない」と断ってあるとはいえ、実質的な主人公は白土作品としては極めて珍しい少女・桔梗。他にも半蔵、四貫目、猿飛など馴染みのキャラで賑わい、謎解きもしっかりとした秀作だと思います。
(和)
忍者旋風シリーズ・風魔全1巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1999年7月10日
全1巻 初出 1966年2月 【サイズ】A6 文庫版【その他】
【感想】
*「忍者旋風シリーズ」完結編です。ストーリーは前作「真田剣流」の設定を完全に受け継ぎ、犬丸率いる幕府・公儀隠密と、前作で「忍びの権利を守る結社」に生まれ変わった風魔一族との攻防が主となり、白土作品では希少価値のヒロイン・桔梗も健在。設定こそ違うものの、あの蛍火も出演しています。
前作から成長を続ける宮本武蔵の設定、「サスケ」とのリンクで登場する大猿らの登場と豪華ながら、地味な展開が多いのはやや不満。ラストは「ワタリ」と良く似た形になりますが・・・
(和)
死神少年・キム全1巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1999年9月10日
全1巻 初出 1962年 【サイズ】A6 文庫版【その他】「ぼくら」連載
【感想】
*オープニングと主人公デザインは「忍者旋風」に酷似しますが、物語は開拓時代の西部が舞台となり、十字手裏剣を使う謎の少年が街から街を渡り歩く・・・という超異色の筋立てになっています。おや?
と思う方もいると思いますが、この設定は、日本刀を持ったトチローとハーロックが西部を放浪する「ガンフロンティア」(松本零士)の元祖とも云えます。
他作品とのリンクも無く、物語/アクションともに少し喰い足りない印象は残るものの、同時期に執筆された「シートン動物記」の恩恵から米大陸の自然描写は冴え渡っており、設定が異色なだけにリメイク、または続編を描いたら、さぞ面白いだろうと思わせるだけの余韻を与えてくれます。
(和)
狼小僧全2巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1999年8月10日
全2巻 初出 1961年7月 【サイズ】A6 文庫版【その他】「少年マガジン」連載
【感想】
*狼に育てられた少年が「忍者武芸帳」の主人公・影丸に忍術を叩き込まれ、狼群を従えて山に里へ活躍する・・・という筋立ての異色作です。一見無茶苦茶な設定ながら、人が飢えれば山に食べ物を求めに入り、山の幸を頼りとする肉食獣はエサが不足するから人里で家畜を獲らざる得ない・・・という法則は、山林を切り開き植林を続けた現代人が、自然林の減少により洪水や花粉症、自然環境の荒廃に悩まされる現代の病理そのものです。
アクションシーンやギミックは若干足りませんが、狼群を率いてたった一人で生き抜いてゆく主人公・佐助の自立心の高さや、達観した覚悟の崇高さは白土作品中にあっても希少であり、爽やかな余韻を与えてくれます。
(和)
無風伝全1巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1999年11月10日
全1巻 初出 1965年7月 【サイズ】A6 文庫版【その他】「無風伝」1〜3話に加え「鬼影城落城」を収録
【感想】
*名作「忍者武芸帳」の主人公・影丸の師である無風老人の若き日を描いた作品です。残念ながらこの「無風伝」は収録されている
3話では完結せず、貸本の衰退という出版元の事情により打ち切りのような形で終わっています。しかし内容は決して出来の悪いものでは無く、順当なら「忍法秘話」の殿軍は無風伝によって締められた筈です(貸本単行本では「忍法秘話」として描かれていたようです)。
完結しない物語を「面白い」とは言い切れませんが、白土氏の最も脂ののっていた時期の作品でもあり、ファンなら充分に読む価値のある一冊だと思います。
(和)
シートン動物記全2巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1999年10月10日
全1巻 初出 1961年6月〜 【サイズ】A6 文庫版【その他】「講談社児童漫画賞」受賞作
【感想】
(2010/8 up)
*シートン動物記、これを元にした、紙芝居調のテレビ放送番組があったと思うのですが、今サーチしてみても情報が見当たりませんね。(名も知らぬ遠き島より)
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*講談社児童漫画賞を受賞した、白土氏初期の傑作です。
誇り高い山猫、狡猾な野狐、孤高の灰色熊などの物語をおさめた珠玉の
5タイトルを収録。中身は「シートン動物記」そのままですが、白土氏の作画による自然描写はやはり独自の味があり、インディアンやハンター、牧場主といった登場人物群もいきいきとした筆致で描かれています。この作品が自然描写を得意とする白土氏の作風に一層の磨きをかけたのは間違いなく、資料的価値も非常に高い一作です。
(和)
白土三平異色作品集全18巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1977年8月1日
1巻〜 1982年9月1日 18巻 【サイズ】【その他】
【感想】
*日本と世界の神話を集めた「神話伝説シリーズ」と創作「女星シリーズ」を中心とした
70〜80年代の読み切り作品と、白土氏初期の作品群を加えた構成です。
一巻丸ごとセリフというものが一切存在しない超異色作・原初の人間社会を描いた「サバンナ」に始まり、カムイ外伝の外伝(?)となる竜之進の物語まで、実に多様です。あんまり面白くありません。
(和)
忍者人別帖全2巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】2000年2月10日
1巻〜 2000年3月10日 2巻 【サイズ】A6 文庫版【その他】
【感想】
*同名の愛蔵版から「赤目」「死神少年キム」「狼小僧」などを抜いた、主に白土氏初期の短編を中心とした構成になっています。美味しいところだけ抜けているように思うかも知れませんが、さにあらず。ネズミ小僧を描いた「二人小僧」「江戸屋主人長兵衛控え日誌より」や、四貫目が登場する「くぐつ」など粒は揃っており、白土ファンなら一見の価値があります。
(和)
赤目 全巻 ご意見ご感想お待ちしてます!
【出版社】小学館 【発表年】1961年作品
【サイズ】文庫版【その他】小学館文庫
【あらすじ】横暴な領主伊予守に身重の妻を殺された農民松造は復讐を誓い、 拾われた忍者の首領につき忍術を学ぶ。才能のない松造は放逐されたが不屈の精神で復讐を続行する。やがて伊予守の領内で「赤目教」と言う宗教が流行するが…
【感想】
圧政に苦しむ農民と暴虐な領主の作品で、食物連鎖を考えた非常 に白土作品らしい内容です。初期の頃のタッチが個人的に好きなのですが、これは初めて読みました。近年、こうした文庫本サイズの刊行で復刻される作品が多く、大変嬉しいです。(01/04
いず@南房総☆館山)
oshiete Q!
Q3 突然ですが、ちょっと質問があります。うちはサスケの「うちは」は「うちわ」と発音するのですか?返事待ってます!(0110
忍者になりたい)
Q2おききしたいのですが、「サスケ」TVシリーズのビデオを入手したいのですが、発売元などをお知りでしたら、教えていただけますか?宜しく御願いします。それでは。(00/12 tosimitu)
Q1こんにちは。貴殿のホームページを拝見しました。私は白土三平のファンです。ファンでありながら、どうしても分からない事が、ありますので、お伺いしようと思いましてメールを出しました。私が子供の頃にテレビで、放映していました「サスケ」の事なのですが・・・・・オープニングの時にトランペットの音楽と共にナレーションが出ます。このナレーションのセリフが、一部、聞き取れないのです。何度、聞いても「日本語」として意味が分からないのです。それは、以下の部分です。
『光あるところに影がある。誠、栄光の影の中に数知れぬ忍者の姿があった。命を賭けて歴史を守り続けた男達である。だが、人よ〇〇〇〇〇〇〇、闇に生まれ闇に消えるそれが、忍者の定めなのだ。「サスケ!お前を斬る!」』
上記の〇〇〇〇〇〇〇の7文字の部分が分からないのです。何度、聞いても「なおとうなかれ」と聞こえるのです。「なおとうなかれ」では、日本語として意味が通じません。私の20年以上前からの疑問なのです。どうか、お教え下さい。(00/10星の子カズ) ---->お返事はメールにて!!----> たくさんのお返事を頂きました。ありがとうございました。どうやら正解は「名を問うなかれ」のようです。お返事はメールでとお願いされていたのですがメールアドレスを紛失してしまいました。星の子カズさん、ごめんなさい!!(雁)
〓 白土三平作品を語る 〓
(2004/1/1掲載)
白土三平・「忍者武芸帳-影丸伝-」
随分前に読み、はまった作品です。今又読み返していますが、いやー、やはり迫力ありますねぇー。私にとって影丸さんは永遠です!