*次のマンガ家さん| No.599
高田祐子 たかだゆうこ *ファンサイト（2004/1掲載） http://www.din.or.jp/~mincyo/
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Ｅクライシス 情報・感想お寄せください
【出版社】【発表年】【サイズ】【その他】
【感想】
主人公・井伊尚幸（愛称：Ｅ）は人気絶頂の天才俳優だが、ある時突然芸能界を引退し、全寮制でマスコミ完全シャットアウトの高校へ編入し姿を隠してしまう。
一体、彼に何が起こったのか…を周囲が追究していく物語で８８年から８９年にかけて「別冊フレンド」で発表されました。連載当時、テーマが読者層に難解だったため人気が取れず打ち切りとなったらしいですが、私がもし高校生当時にこの連載を知っていたら、恐らく好きで読んだだろうと思います（私は９８年に講談社より発行された復刻版で手に入れました）。高田先生は決してご都合主義に大円団で終わるような話を描かれません。とても理性的にストーリーを展開されますし、設定にリアリティがある上緻密です（…但し、（こんなことを申し上げるのはファンとして心苦しいですが）絵は余りお上手ではないかも知れません…）芸能界を扱った作品としては、ちょっと目線の変わった作品だと思います。主人公「Ｅ」がとある出来事をきっかけに人気連続ドラマの主人公という仕事を放棄してしまうほど心に深い傷を受け、その理由が周囲に明らかになっていくにつれ、人間の心の難しさや奥深さを考えさせられます。何度読み返しても飽きのこない、良い作品です。(2003/8/20
海 望)