←前の作家へ次の作家へ→
*
*No.371
西谷祥子 にしたによしこ
*ファンサイト「西谷祥子ファン倶楽部」 http://www2.odn.ne.jp/~aah20450/
欲しくなったので買いに行く ・・・>Amazon.co.jpアソシエイト
エントランスへ□ 作品/作家館へ

隼別(はやぶさわけ)王子の叛乱 ご意見ご感想こちらまで!!
【出版社】集英社【発表年】【サイズ】【その他】デラックス・マーガレット掲載
【感想】
この原作は田辺聖子氏で、20年以上の構想を練って熟成させてきた太古の恋愛群像です。西谷祥子さんの作品はこの原作から前半部分を取り出して、より清浄なイメージに仕上げられています。私はこの漫画をリアルタイムでは知らず、10何年も過ぎてから手に入れたのですが、原作ファン(つまり大人)の鑑賞に堪えるスゴイ作品です。これが昔の少女漫画雑誌に載ってたのか。これの良さをわかってた当時の「少女」って、かなり大人びてたんじゃないかしら(勿論、いい意味でね)。(2003/7/25 蛍)

このファイルトップへ

行ってしまった小鳥 ご意見ご感想こちらまで!!
【出版社】集英社【発表年】【サイズ】【その他】デラックス・マーガレット掲載
【感想】
●○●ある日の掲示板●○●
島本さん御紹介の、矢代まさこ作品リストを見ていて、昭和45年春の『デラックス・マーガレット』掲載の「トムピリピにあった?」を見て、驚き、感動しました。この号の『デラックス・マーガレット』は当時の私にとって、きれいで上等でぜいたくな号でした。「トムピリピはふたつ おうちをもっている」という歌は、当時、よく小学校でかかっていました。漫画では、その歌のとおりのトムピリピに会うことを夢見ている女の子の前に、ほんとうにトムピリピだというおじいさんが現われる。でも、実は・・・という話。この話が矢代まさこさんの作品だったとは。「アタックNo.1」の浦野千賀子や「ガラスの城」のわたなべまさこのような、連載の作者ではないので、わたしは全然作者名を覚えていませんでした。
『デラックス・マーガレット』の同じ号には、やはり作者名は忘れてしまいましたが、若い男の人が死んで、その人の家に女の子がひとり残されているのが発見される、という話がありました。その子は小鳥の鳴き声のような話し方しかしないのです。若者は、口がきけなかったのでした。彼女はその日まで育ての親の若者しか知らず、他人を恐れ、何も食べずに死んでしまいます。後に、SF小説や、「りりか」に載っていた漫画で、同工異曲の作品を読みました。SF小説では、おじいさんが少女を育てている話で、「りりか」では宝石好きの女性が美少年を育てていました。(これも両方とも作者名を忘れている)でも、一番美しくて悲しくて謎が深かったのは、『デラックス・マーガレット』で読んだ作品でした。(まちかねてるてる 99/8/15<40-1966>)
◇これはもしかしたら私の記憶に残っている西谷祥子「行ってしまった小鳥」ではないでしょうか?私もずっとタイトル名がわからなかったんですが
こちらからもリンクしてる鈴木めぐみさんのHP「教えて!このマンガ」コーナーの西谷祥子作品で詳しく教えて頂きました。西谷作品の中でも特に秀作であったと思います。(セサミ99/8/16<40-1988>)
■ありがとうございます!西谷祥子の「行ってしまった小鳥」、そうです!鈴木めぐみさんのHPに行きました。なんてくわしいんでしょう。
赤ちゃんを手に入れてから、庭に木や花も育てていったのを思い出しましたよ。若者が少女を抱いて歩くと、小鳥たちにあわせて、少女も「ピピピ、ピピピ」と鳴くのです。それはしあわせそうなひとときでした。少女は、若者の手からしか、食べ物を食べない。若者の妹は、若者の日記を何度も読み返し、考えに考えた後、若者が「とうとう手に入れた!」と書いているページの前の、白紙のページを破りとるのです。その日に何があったのか、どうして赤ちゃんを手に入れることができたのか、最後までわからない。(子供の私には、その謎がとても気になって気になって気になって。)
そして、若者の妹は、旅に出ます。父親に宛てた手紙を残して。「帰ってきたら、(若者と少女が住んでいた)あの家をいただきます」妹は、はじめは、自分の知らない、先天的ろうあの兄がいたと知って、「名門の名が傷つく」と考えたのでした。でも、少女の死に出会い、若者の日記を読んだ後、自分の父親が、兄の存在を隠していたことに怒りを抱たのでした。ほんとうに、絵も、内容も、西谷祥子の最高傑作だったと思います。(まちかねてるてる99/8/15<40-1989>)
このファイルトップへ
〓 西谷祥子作品を語る 〓
少女漫画・中興の祖 西谷祥子先生の代表作 「花びら日記」と「奈々子の青春」が (2002)9月26日に小学館 フラワーコミックスDXで各・全1巻で 復刊されます。´70年の青春群像を描いた傑作です。 これ以上ないほど 内容が濃くて安くて お得な本だと思います。みなさま ぜひ お手にとって見てください。 (「西谷祥子ファン倶楽部」斎藤いつき 2003/1掲載、2002/9/14 @掲示板)